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2020ブラジルカーニバル原爆モチーフ・非難する前に知って欲しい5つの事

2020/2/26追記 サンバエスコーラÁguia de Ouroから山車の原爆モチーフに関する釈明文がだされましたので、それを追記しました。

 

ブラジルはカーニバル真っ只中です。

各都市のカーニバルスタジアムでは、サンバエスコーラが情熱とプライドをかけてパレードをしていますし、ブロコでは思い思いの格好をした人達がビール片手に歌えや踊れの大騒ぎです。

※サンバエスコーラというのは、いわゆるサンバコミュニティです。カーニバルスタジアムではエスコーラ単位でパレードを行い、その出来を競い合います。

※ブロコとは路上カーニバルの事

そんな中、サンパウロのサンバエスコーラÁguia de Ouroが原爆をモチーフにしたアレゴリア(山車)を披露して、不謹慎等の非難を浴びツイッター界隈で炎上しています。

今回の件、面白いのはカーニバルの事をある程度理解している在ブラジル日本人は感謝をし、その他の日本人が非難している事。

この記事では、そもそもカーニバルとはどんなものなのか、なぜ在ブラジル日本人は感謝している人が多いのかまとめました

ぜひ読んで、知って、その上で非難すべきか否か判断してほしいです

 

原爆モチーフ・非難する前に知っておいてほしい5つの事

1)スタジアムのカーニバルとブロコ(路上カーニバル)は全くの別物

カーニバルパレードにも2つあります。

スタジアムのカーニバルパレードと、ブロコと呼ばれる一般人が参加する路上のカーニバルパレードです。

一般人が参加するブロコは、みんな仮装してとにかく飲めや踊れやの大騒ぎ。ビール片手にウェーイという、楽しむ事が目的のパレードです。

一方、スタジアムのカーニバルパレードは、もっと真剣なものです。大きく派手に装飾されたアレゴリア(山車)や、華麗な衣装をまとったサンバダンサー、軽快なリズムを刻むバテリア(打楽器隊)等で構成されており、日本人もリオのカーニバルの映像等で見た事がある人は多いと思います。このスタジアムでのパレードはサンバエスコーラ単位での参加となり、今回炎上してるÁguia de Ouroもエスコーラの1つです。サンバエスコーラはいわゆるサンバコミュニティで、本番のカーニバルパレードに向けて一年中準備と練習をしています。一年をかけて、エスコーラごとに決めたテーマを元に、山車や衣装や音楽を作り、練習し、それを表現していくのです。そしてメッセージ性のある芸術作品を作り上げていくのです。

2)パレードのテーマは社会性のあるもの

テーマに合わせて芸術作品を作り上げていくと書きましたが、そのテーマは社会性の強いものが選ばれる事が多いです。(そもそもサンバはプロテストの意味合いが強いのです)

炎上しているÁguia de Ouroのテーマは「知の善悪」

知が発展する事によってもたらされる良い面・悪い面を描いています。

今回の原爆モチーフも、その知の発展によって引き起こされた悲劇の面を描いています。

全く揶揄う意味も、侮辱する意味もなく、ただただその悲劇をパレードを通じて伝えようとしているのです。

3)スタジアムのカーニバルはただの馬鹿騒ぎのお祭りではない

日本人でブラジルのカーニバルと聞くと、半裸のお姉さんがお尻をフリフリしてるイメージしかないかもしれません。正直、ブロコ(路上カーニバル)は単なる大騒ぎという一面もあります。ツイッターでも、原爆の悲劇とカーニバルの祭りは合わないという意見を見ました。

ですが、スタジアムでのカーニバルは馬鹿騒ぎのお祭りではなく、メッセージ性の強い総合芸術です。一年をかけて作り上げる、エスコーラの情熱とプライドをかけた作品です。

サンバのリズムが陽気なイメージがあるために原爆モチーフはそぐわないと考えられたのかもしれませんが、それが表現方法なのです。カーニバルを通じて、彼らなりの方法でメッセージを伝えようとしているのです。

4)原爆を取り上げてくれた事に感謝

世界中の一体何処で、お祭りの真っ只中に原爆を取り上げてくれる国があるでしょうか?他にも様々なやり方がある中、原爆モチーフを選び表現して伝えようとしてくれた事。これだけインパクトの強い映像です。表現の方法には(ツイッターで炎上してるように)賛否両論あるかもしれませんが、原爆を風化させない・知の負の側面として取り上げてくれた事は大きな意味があると思うのです。

5)サンバエスコーラの真摯な情熱

さて、ここまで読むと、なぜ在ブラジル日本人がこの件に感謝しているか少しはわかると思います。

在ブラジル日本人は、サンバエスコーラがどれだけの情熱とプライドをかけてパレードを作りあげるか知っているからです。スタジアムでのカーニバルはメッセージ性のあるものだと知っているからです。そんなカーニバルで原爆を取り上げてくれた事は、本当に意味の深いものだと知っているからです

サンバエスコーラÁguia de Ouroからの釈明文

2020/2/26今回の騒動を受け、アギア・デ・オウロからの釈明文がでました。

読んでいただけるとわかると思いますが、からかう意図・侮辱する意図が全くないことがわかりますね。

まとめ

炎上しているÁguia de Ouroは日本と非常に繋がりのあるサンバエスコーラです。

親日で、今年のパレードでのporta bandeira(旗持ち)と mestre sala は日本人が務めたそうです。

Águia de Ouroの状況や、スタジアムでのカーニバルの意味を知って、その上で不謹慎だと非難するならそれでも良いと思います。

不快云々は受けてが決める事であり、私がとやかく言える事ではありませんから。

きっとそういう人は、原爆とはこう表現すべきだ・語るべきだというのがあるのでしょう。

私は色んな表現があって良いと思っています。

音楽で、本で、語りで、ダンスで、思いを表現するように、サンバエスコーラはスタジアムでのカーニバルを通じて表現しているのです。

ブラジルは基本親日の国です。

リオ五輪開会式では広島の平和式典の時間に合わせて日系移民が登場しました。私は涙が出るほど嬉しかったし誇らしかったです。今回もそうです。

上手くまとめられないのですが、ブラジルが誤解を受けたまま非難されてる事が悲しく、ここで自分の思うことを書いてみました。

是非、非難する前に少し考えていただけたら嬉しいです

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