※2019/6/20初稿 2019/10/22加筆
タトゥーってどんなイメージですか?
皆さんはタトゥーにどんなイメージがありますか?周りにタトゥーを入れている人はいますか?
私はブラジル在住ですが、周りにはタトゥーを入れている人が結構います。主人(ブラジル人)も上腕とわき腹にタトゥーが入っています。
日本にいる友人と話すと、「外国ってタトゥーOKだけど、日本ではね~」「日本でタトゥーはなしだよね~」ということをよく聞きます。
一口に外国と言っても、お隣韓国から遠く離れたブラジルまで色々な国があるので、そもそも外国ってどこの国のことを指すのかな、とは常々思うのですが、日本在住の日本人は「外国はタトゥーに寛容」というイメージを持っている事が多いようです。
今回のテーマは、「ブラジルのタトゥー事情」に関してです。ブラジルのタトゥー事情を通して「外国はタトゥーに寛容」は本当か考察してみました。
ブラジルのタトゥー事情
どんな人がタトゥーをいれているのか
若者ほどタトゥーを入れている人が多く、年齢があがるほど入れている割合はすくなくなってきます。
また一般的に社会的地位が高いといわれている職業の人(※)ほど、(少なくとも服を着ても見える場所に)入れている割合は少なくなってくるように感じます。※政治家や医師、大学教授等
私は、インド・オーストラリア・アメリカ・フィリピンに住んだことがありますが、この傾向は日本だけではなく比較的世界中で一般的なようです。
若者に限っていえば、ファッション的感覚で気軽に入れる人が多いです。
どのくらいの割合の人がタトゥーをいれているのか
ちゃんとした調査結果がないので、あくまで私見ではあるのですが、若者(だいたい18歳から30歳くらい)に限っていえば、(タトゥーの大きさに違いはあるけれど)半数程度の人が、体のどこかしらにタトゥーが入っているように感じます。
※調査の信頼性がどこまであるのかわかりませんが、ブラジル女性の約6割がタトゥーをいれているという結果もあります。↓
Negócios: Mercado de tatuagem vai além da arte e cresce na crise - Economia - iG
色々なブラジル関連ブログを読むと、まるでブラジル人の若者のほとんどがタトゥーを入れているように書かれていますが、それは全く違うと思います。ブラジルはキリスト教の国で、(若者でも)信仰熱心な人も結構います。信仰熱心な人は、基本的に保守的な生活・考え方をしているので、そういった人はタトゥーをいれてない事が多いです。
ちなみにですが、ブラジルでは(基本的に)成人年齢の18歳までタトゥーを入れることはできません。18歳未満でタトゥーをいれようと思ったら、親の許可が必要です。
どんなタトゥーをいれているか
母親や自分の大事な人を飾り文字にしていれるのは人気です。蝶や鳥等自然をモチーフとしたものも人気です。
日本人からしたらなんとなく恥ずかしさを感じますが、漢字タトゥーも人気です。
名前を漢字にして入れるなら、ブルーノ→布魯諾 / マイコン→舞紺 等々。
あと、知り合いで(わざと意味を知りながら)「馬鹿外人」と入れている人もいました。それを見た日本人のリアクションが楽しいからだそう。そんなことでタトゥーをいれるなんて、、、(笑)
ブラジル人がもつタトゥーのイメージ
先ほど気軽にタトゥーをいれる人が多いといいましたが、タトゥーはあくまでファッションの一部という感じです。日本と比べると、ネガティブなイメージは確かにないと思います。
ただし、それはあくまで小さいタトゥーや、服を着たときに隠れる位置に入れている場合のみです。手・首・顔等(服でかくれない場所)に大きいタトゥーを入れていたりするのは、こちらでも(ネガティブとは言わないまでも)それなりに攻撃的な印象を与えます。
ブラジルはタトゥーに寛容?
上記ブラジルのタトゥー事情で、お分かりになったかと思います。
日本よりは寛容だと思いますが、全てが受け入れられているわけではないということです。
個人的に一番分かりやすい例えだと思っているのがこれです。
ブラジル人がもつタトゥーのイメージ=日本人がもつピアスのイメージ
(耳たぶにあける)ピアスは日本でも一般的ですよね。年齢があがるほど空けてない人も多いですが、ピアスがあいているからといってそんなにネガティブな印象を持つ人は、もはや少ないんじゃないでしょうか。
でも、日本で耳たぶ以外の場所(口・舌・まぶた等)に大きなピアスがあいていたら、ちょっとびっくりしませんか?ピアスの入れる場所や大きさなんて個人の自由なので、何か言ってくる人はいないと思いますが、100%歓迎されているかといえば、そうではないと思います。
→これは、ブラジルで服を着ても見える場所に大きめのタトゥーをいれるのと同じ感覚です。タトゥーは個人の自由ですが、やっぱり大きさや入れる場所によっては、相手をビックリさせることももあります。
タトゥーが就職でプラスに働くことはほぼない
ブラジルではタトゥーがファッション、就職でも問題ない、なんてブログ記事を見ますが、断言します。これは間違いです。
確かにタトゥーはファッションの一部ですが、いれる場所や大きさによっては就職にも支障をきたします。
※日本のピアスと一緒です。耳たぶに一般的な大きさのピアスであれば、ほぼ問題ないですが、そうじゃないなら就職等に支障をきたすこともありますよね。
私は主人とこちらでビジネス(教育関連)を営んでいますが、大きめのタトゥーを見える場所に入れている人は採用しません。常識的なサイズのタトゥーなら見える位置でも許容しますが、同じ能力を持つ人が2人いたとすれば、タトゥーが無い方を採用します。
タトゥーがプラスに働くことがあるとすれば、タトゥースタジオでの就職とかくらいですかね(笑)
「外国はタトゥーに寛容」は本当か?
先ほども書きましたが、外国ってどこかによると思います。
ただ、日本にもなじみのある国々(欧米諸国)なら、だいたいブラジルのタトゥー事情と似通っているケースが多いのかなと。
日本に比べると寛容だけれど、それはあくまで常識的な大きさや場所に入れてる場合に限る
という感じです。
※文化としてタトゥーを入れている場合は除きます。例えば昔すんでいたオーストラリアではお隣のニュージーランドのマオリ族の方が結構いたのですが、その人たちは文化の一部としてタトゥーを顔に入れたりします。そういったケースに関しては、「タトゥーに寛容」云々の問題ではなく、文化の受け入れにかかわる問題なので、この結論にはあてはまりません
タトゥーを入れるときは慎重に
私はタトゥーをいれていません。これからもいれません。
人生の半分以上を海外で暮らしていますが、タトゥーが身近になればなるほど入れたいと思わなくなりました。
1番の理由は、タトゥーはいつまでも綺麗なわけではないということ。
肌の老化で、肌がたるんだりしわがでてくれば、当然タトゥーもしわしわになります。日光等にあたれば、美しい色彩のタトゥーも色あせてきます。
周りにタトゥーの人が増えるほど、「それ本当に綺麗?」と思うタトゥーを見ることも増えたのです。
タトゥーを入れている人をもちろん否定しません(そもそも自分の主人もいれているので)。しわしわの色あせたタトゥーも、見る人によっては「味のある美しい」タトゥーなんでしょう。ただ、私の美的観点からは外れているので、タトゥーはこれからもいれません。
2番目の理由は、ケロイド体質で傷跡がケロイド状に残ってしまい、タトゥーもきれいに入る保障がないこと。
3番目の理由は、日本に帰ったときに温泉の選択肢が減ること(笑)
4番目の理由は、痛いこと。痛い思いをしてまで、いれたくないです。
とりあえず、外国暮らしがきまった・将来外国暮らしがしたいからといって、タトゥーは気軽にいれないようにした方がいいと思います。
タトゥーが良いとか悪いとかは、そんなのは個人のセンスなので言うつもりは全くありませんが、100%歓迎されていると思っていると後悔しますよ!