世界中を混乱に陥れているコロナウィルスですが、ここブラジルにも、もちろんその影響が来ています。
ツイッターでもブラジル在住日本人垢では、コロナの話題が多いです。
そんな中、(個人的には)とても笑えて、でもちょっと日本人との感覚の違いを感じたツイートがありました
日曜日churrasco!
— maimai2020 (@maimai20203) March 15, 2020
叔父のブラジリアンジョーク
「今日肉屋に行ったらマスクした2人組が入って来て皆びっくりしたんだよ!コロナウイルスかって」
「そしたらただの強盗でホッとしたよ!」
Hahahahahaha🤪 pic.twitter.com/RzD6MA4vnA
もちろん、これは冗談です。
日本より治安の悪いブラジルではありますが、ブラジル人にとっても、強盗にあうというのは強いトラウマを残すレベルでショックなことです。
ですが、この冗談に日本人とブラジル人の違いが表れているなーと感じました。
今回は、コロナウィルス関連のツイートから、ブラジル人と日本人の意識の違いについてまとめました。
強盗よりコロナが怖いブラジル人
ブラジルは宗教の影響が大きい
ブラジルは人口でいえば世界最大のカトリック国家です。
信仰の深さに差はありますが、ほとんどの人が神の存在を信じています。
政治にも宗教が大きく関わっていて、ブラジルで同性婚の合法化等が認められない理由になっています。
※カトリックの教えでは、同性愛は罪です。
※合法化はされていませんが、最高裁判決で 同性婚を認めないのは違法との判決がでており、事実上同性婚は可能です。詳しくはこちらの記事をどうぞ↓
日本人にとって神ってなんでしょうか?
そもそも、普段の生活で宗教を意識することってあまりないのではないでしょうか。
何か行事があれば神社や寺にもいきますし、お祈りをしたりもします。
でも日常的に教会(日本でいえば神社)へ行って、祈りを捧げる習慣って無い人がほとんどだと思います。
「神様を信じていない」と誰かが言っても、特に何も感じない人がほとんどだと思います。
ブラジルで神様を信じていないと言うのは、自分が悪人だというのに近いです。
宗教はブラジル人にとって行動の指針であり、神は絶対的な存在で、全ての物事は神によって統べられていると考える人が多いのです。
神のおかげGraças a Deus
そんなブラジル人の精神は、言語にも表れています。
神(Deus)を使った表現がとても多いのです。その最もたるものが「Graças a Deus」直訳すると「神のおかげ」です。
何か良い事があったとき、悪い物事から切り抜けられたときに使います。
それが、自分が努力した結果であってもです。
努力するという力をくれたのは「神」という意識なんですね。
ここからも(意識・無意識という差はあるけれども)「全ての物事は神によって統べられている」という考えが根底にあることがわかりますね。
目に見えない存在は神の力が働いている
強盗はブラジル人にとっても、怖いものです。
ただ強盗がもつ武器や、強盗という人自体は目に見る事ができます。力で抵抗できるものに対しては、用意さえあればなんとかなるからです。
自然災害、超常現象、そして今回のウィルスといい目に見えないものを異常に怖がります。もちろん、慣れという問題もあると思いますが、その根底には「全ての物事は神によって統べられている」という意識もあります。神によって統べられているはずの物事が、それすら及ばない事象が起こっているといことに恐怖を抱くのです。
強盗よりコロナが怖いブラジル人まとめ
上記のツイートはもちろんブラジリアンジョークです。ですが、その背景には、実はブラジル人と日本人のもつ意識の違いがあります。
強盗よりコロナが怖いブラジル人。
日本では思いもつかない冗談ですよね。
私がこのツイートを両親に見せたところ、本気でブラジルって大丈夫かと心配されました(笑)
笑ってもらえるとおもったんだけどな、、、
1350人の脱獄よりコロナが怖いブラジル人
BREAKING: More than 1,350 inmates escape from prisons in São Paulo after tensions over coronavirus restrictions; several guards being held hostage - EFE pic.twitter.com/cbibJzaXjk
— BNO News (@BNONews) March 17, 2020
これはサンパウロの光景です。マラソン大会に見えますがそうではありません。
この人たちは囚人で、刑務所から脱獄してきたのです。今回のコロナウィルスの騒動をうけ、刑務所が月一回の帰宅許可を与えなかった(*)ため暴動が発生し、1350人が脱獄したのです。(*コロナ感染した状態で刑務所に戻ってきたら、刑務所内ではとてもコントロールできないという理由より)
ブラジル人の反応
このツイートに対する、ブラジル人とその他の国の人の反応があまりに温度差があったのでご紹介します。
英語でリプを返しているブラジル以外の国(と思われる)の人たちは
・これだけ脱獄すると、再収容なんて不可能だ
・囚人が犯罪を再度犯すのでは
といった治安悪化を懸念している声がほとんどです。
一方、ポルトガル語でリプを返している、ブラジル人と思われる人たちは
・脱獄中にコロナ感染して撒き散らすのでは
・再収容されたとき、刑務所がコロナ感染の温床になってしまうのでは
といった、コロナの発生が拡大することを懸念している声がほとんどでした。
1350人の脱獄囚よりコロナが怖いブラジル人まとめ
この件からもわかるように、囚人脱獄(治安悪化)以上にコロナウィルス(あるいはコロナウィルス感染拡大)を怖がっている人が多いということがわかりますね。
コロナに感染しなくても死にそうなブラジル人
ブラジルサンパウロ在住の方のツイート
エレベーターで乗り合わせた男性が
— カエル🇧🇷ポルトガル語 (@blogpornan) March 19, 2020
「コロナ怖くないですか?私は怖くて死にそうですよ。」
っておっしゃったので、コロナは感染しなくても死んじゃう病気らしい🤪
1350人の脱獄囚より、強盗より、ブラジル人はコロナへの恐怖で死にそうなようです(笑)
まとめ
以上、コロナを通じてのブラジル人の意識と日本人の意識の違いでした。
3/24現在、サンパウロ首都圏では感染が増加していますが、買い占めや暴動も起きず今のところ落ち着いています。
アメリカやヨーロッパ各国で報告されているアジア人差別も今のところ聞いた事がありません。
早くコロナウィルスが収束してほしいものです。
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