Brasil x Brazil

文化、生活、仕事、お金、人、旅、食事、ポルトガル語。ブラジルのこと全部。

【ブラジルの反応】色鉛筆セット、6色の肌の色が追加される【ブラジルの多様性について解説】

「色鉛筆セット、6色の肌の色が追加される」とは?

ブラジルで、Faber-Castell社が発売した色鉛筆セットが話題になっています。通常の12色・24色・36色セットに、さらに6色のトーンの違う肌色が追加されました。

ブラジルは多民族国家です。肌の色が真っ白な人、黒い人、茶色い人、日本人のように黄味かかっている人、世界一ともいわれる多様性をもっています。

それにも関わらず、最近まで肌色といえば日本でもおなじみのあの肌色のみでした。

※日本も最近は肌色と呼ばず「薄いオレンジ」と呼称することが多いようですね。

そんなブラジルですが、ついに人種の多様性に対応するように6種のトーンの違う肌色が発売されました。

そんなFaber-Castell社のプロモーション映像に対する、ブラジル人の反応をまとめました。

↓とても良い映像なので、ぜひ見てください※私はFaber-Castell社の回し者ではありません(笑)

www.youtube.com

 

ブラジル人の反応と解説

RobsonTrindade 

こんな創造性があって感情的になるコマーシャルなんて長い間みてなかったよ。
アーティストとして、そして人間として、ブラジルと世界の本当の色を見せてくれる、この美しく幸せな映像を作ったチーム全体を祝福するよ! 

Alice Carvalho

ああ、なんて美しい広告でしょう!

Aquarela do Toquinhoの音楽はいつも私を感情的にさせます。2015年、私は 27歳で、子供の頃の48色いりのFaber-Castell社の色鉛筆を買うという夢を実現させました。(この夢はあとに残しといたけど、忘れたことはありません)

そう、27歳の年、私はこの夢を後に残しませんでした。私はそこに行って色鉛筆を買いました(笑)とても幸せでした!

そのころ(2015年)は塗り絵※が流行っていたので、楽しかったです。 まあ、、、私は鉛筆を数回使用しただけなんですが(笑)私の子供時代の夢を実現したという感覚は非常に特別でした。 Faber-Castellは、この素朴で純粋な90年代の子供時代の懐かしさをいつも思い出させてくれます。

※2015年ごろ、ブラジルでは大人のための塗り絵が流行しました。

sayuri KITAYA

>Alice Carvalho

夢をかなえるって、シンプルなものでも、心があたたまるね。

maria gabriela

 とっても感情的になったよ。子供のころに、この色鉛筆がほしかったな。そうしたら、私の肌の色を塗るのはもっと簡単だったでしょうに。でも、これは大きな前進よね。すごく嬉しいわ!

Rosmeire Soares

 もう泣きそう。おめでとうFaber-Castell。

Laine Ricca 

 このキャンペーン大好きです。学校の先生が、肌の色は「うすいオレンジ」か「ベージュ」だって言っていたのを思い出しました。子供なりに変だなっていっつも思ってました。だって、一度だってそんな肌の色の子なんて見たことなかったから。

Faber-Castellは私の子供時代から見て、最も美しいキャンペーンをしています。おめでとう!

Adriana Coimbra

>Laine Ricca 

これが理由で、私はいつも学生に、希望する色になるまで、基本色の茶色、サーモン、オレンジを混ぜて、肌の色を見つけることができると教え続けています。 生徒は、新しい色や色合いを発見するのが大好きですよ。

Laine Ricca 

>Adriana Coimbra

あなたは完璧な先生よ!一見すると、シンプルで明らかにそういう態度でいなければならないのに、残念ながら多くの先生ができていませんから。

 

その他たくさんのコメントがついていましたが、Faber-Castell社を絶賛する声がほとんどでした。 

日本でも様々な色の肌色がネットで買えるようです。↓

ブラジルの多様性について

なぜこんなにも、このプロモーションが歓迎されているのか

先ほども書きましたが、ブラジルは多民族国家です。人種の多様性は世界一とも言われています。アメリカやオーストラリアも移民からなる多民族国家ですが(実際にこの3国に住んだことがありますが)人種の混合が一番すすんでいるのは間違いなくブラジルです。黒人+白人のカップルも多いですし、混血が進んでいるので人種がなにか分類しづらい人もたくさんいます。

(社会的・経済的地位による)階級差別があるブラジルですが、人種差別はほぼありません。

それにも関わらず、この色鉛筆にあるように、肌色といえば「白人」の肌を連想させる色だったり、お人形のお姫様はいつも「白人」だったり、絆創膏の色は「白人」の肌の色に近かったりと、「白人」中心の商品ばかりでした。

人種差別はなくても、もともとヨーロッパ白人移民が中心となって作り上げた国だけに、経済的・社会的地位が高いのは白人が多いからです。※黒人は奴隷としてアフリカからつれてこられましたし、アジア系は既に白人社会が出来上がった後にブラジルにきています。

そんな状況なので、この「白人」中心の商品類から、「多様性」をみとめる商品が出てきたことは、ブラジルにとって大きな前進で意味のあることなのです。

最近の状況

色鉛筆だけではなく、子供が持つお姫様にも多様化の波がきています。こちらでお姫様の人形といえば、金髪+青い目のものばかりだったのが、ここ数年でアジア人の外見だったり黒人の外見を持つものがかなり増えてきています。

絆創膏も(まだ一般的ではありませんが)4色の肌色まで増えていています。

子供の絵本の「シンデレラ」等も、扱わない幼稚園も増えています。昔の物語って、主人公がまず白人ですし、女性が男性に助けられるものが多く、それを良く思わない人も増えているからです。

※シンデレラって綺麗なだけで、確かに何にもしてないよね、、、とふと思いました(笑)

ブラジル人の反応と最近の状況について思うこと

この記事を読んで「一々うるさいな・めんどくさいな」と感じた人もいるかもしれません。そういう人は、社会的にマイノリティーになった事、社会的弱者の立場になった事がないのではないでしょうか。

私はブラジルの南部の田舎町に住んでいます。日本人はもちろん、日系人もほぼいない地域です。道を歩けばじろじろ見られますし、無知ゆえの差別を受けることもあります(釣り目ポーズはお約束、差別ジェスチャーだと知らずにやる人がいます)

ここでは私はマイノリティです。

そんな状況で涙がでるほど嬉しかったことがあります。子供がアジア人の外見をもつお姫様をとてもとても大事に持ち歩いているのを見たときです。

その時の気持ちをなんと表現していいのかわかりません。ただ、私が、この肌の色やこの外見が、社会の一部として認められた気がしたのです。

昔、黒人男性が彼の肌の色にピッタリあう絆創膏を貼って涙を流す映像を見たことがあります。

多分、彼と私は同じ気持ちだったと思います。

マイノリティーのために、社会的弱者のために、わざわざ商品を作ってくれたこと、それを受け入れる人がいること、考えてくれる人がいること、ただただ感謝と感動しかないのです。

たかが色鉛筆、されど色鉛筆。

ブラジルはまた一歩前進した気がします。

日本も、最近は「肌色」ではなく「明るいオレンジ」と呼称をかえたようですね。これも多様性への理解の1つの表れだと思います。日本もまたブラジルとは違う形で前進している気がします。

どんな人にも生きやすい社会でありますように!