旅行に行ったときの楽しみの1つが、食事ですよね。
ブラジルは、ヨーロッパ・アフリカを中心とした世界各地からの移民で構成されている国家です。世界中の料理がブラジル流にアレンジされ、ユニークかつとてもおいしい料理を味わうことができます。
今回は、ブラジル旅行の際に絶対に外せない「シュハスカリア」の作法や楽しみ方について説明します。
シュハスカリアは形式ばったものではないのでカジュアルに楽しめますが、たまに観光客がマナー違反やちょっとおかしな事をしているのを目にします。
シュハスカリアに行く前に、 マナーや作法等をちゃんとおさえておきましょう。
シュハスカリア
シュハスカリアとは
シュハスコ=ブラジル版BBQを提供するレストランのことです。
日本では霜降りのお肉が人気ですが、ブラジルで肉といえば赤身です。
赤身の塊肉を、エスペチーニョと呼ばれる串にさし、炭火で焼き上げていただきます。赤身肉ですが、とても柔らかくジューシーです。
炭火で焼き上げられたお肉は、下の写真のようにシュハスケイラが各テーブルを回って提供してくれます。
また、サラダビュッフェも必ずあり、肉やサラダ等、いくら食べても値段は一律です。
高級店で昼100レアル(約3000円)、夜140レアル(約4200円)位~です。
※ワイン等の飲み物は別途
シュハスカリアでのお作法
1)席に案内されたら、ドリンクオーダー・サラダビュッフェへ
席につき荷物を置いたら、まずはギャルソンにドリンクをオーダーしてから、サラダビュッフェへ行きましょう。
高級店でもカジュアルなお店でも、一般的には下の写真のようにテーブルがセットされています。
大きなお皿が真ん中に1枚、左右にナイフとフォーク、フォークの左に小さなお皿とその上にトングがあるのが一般的です。
大きなお皿をもって、サラダビュッフェをとりに行きます。
観光客がたまに、小さなお皿をもってサラダをとっているのを見ますが、これはあくまで、お肉用のとり皿です。
べつに、間違えても何か言う人はいませんが、ちょっとおかしい感じがするので気をつけましょう。
※大きなお皿がセットされていない場合は、サラダビュッフェのそばにお皿がおかれているので、それを使います。
2)お肉用のとり皿+トングで肉をうけとる
サラダをとって席へもどるなり、次から次へと肉が運ばれてきます。
肉の部位を教えてくれるので、
欲しければ「Sim,Por Favor(スィン、ポーファヴォー)」=はい、お願いします。
いらなければ「Não,Obrigado(a)(ノン、オブリガード※女性ならオブリガーダ)」=いいえ、結構です。
と答えます。
お肉の受け取りは、基本的に小さなお皿とトングを使います。
下の写真のように、小さなお皿の上に、ギャルソンがエスペチーニョ(串)をのっけて肉の一部を切り取ってくれます。客はその小さな皿の上で肉の一部をトングでつまみ、自分の大きなお皿へのせかえていただきます。
間違っても、自分のナイフとフォークでとらないでくださいね!
シュハスカリアは、高級店であってもカジュアルに楽しめるものですが、この行為はマナー違反です。
お肉の脂肪部分等、いらない部位・食べられない部位があったら、小さなお皿によけておきます。
3)おなかがイッパイになったら、テーブルのタグは赤に
とにかく次から次へとお肉が運ばれてきます。もうおなかがいっぱい、もしくはサラダビュッフェだけ食べたいといったときは、テーブルにあるタグを赤にしましょう。
(着席時は緑のタグになっています。)
赤にしないかぎり、ひたすら肉が運ばれてきます(笑)


4)デザート・コーヒーのオーダー
お肉もサラダも満足したら、ギャルソンにデザートやコーヒーをオーダーします。デザートやコーヒーは基本的に別料金です。
もちろんオーダーしなくてもかまいませんが、ブラジル人は食事後にカフェを楽しむ習慣があります。
5)お会計
テーブルにギャルソンを呼んでお会計です。
テーブル会計の場合は入り口付近に、レジ会計の場合はレジ付近に、サービスで飴やカシャーサ(さとうきびの酒)やコーヒーがおいてあることが多いです。欲しければいただきましょう。
シュハスカリアのドレスコード
シュハスカリアといっても、高級なものから庶民的なものまで様々です。
ですが高級店でも、これといったドレスコードはありません。
※そもそも、シュハスカリアはとにかくギャルソンが行ったり来たりして、結構騒がしいので、あらたまった格好をする必要はありません。
夏の昼食時に行くと、ビーチサンダルをつっかけたまま来ている人もいます。
高級店でも昼食時なら(清潔であれば)カジュアルな格好で大丈夫です。
夕食時なら、少し小奇麗な格好をしていったほうがいいでしょう。(男性なら日本のビジネスカジュアルを意識すればよいと思います)
ビーチサンダルでも入店できますが、周りからういて、自分が恥ずかしいかと思います。
シュハスコの楽しみ方
絶対食べたほうがいいお肉の部位
日本とブラジルでは、肉の切り方が違います。
肉の部位の名称は、ブラジルの方がさらに細かく分けられています。
牛肉だったら下記3つは絶対食べるべきです。牛肉のもっともおいしい部位といわれています。
Picanha ピカーニャ(ピカンヤ)
Alcatra アウカトラ
Filé Mignon フィレ ミニョン
豚肉だったら
Costela コステラ
という骨付きの脇腹肉は外せません。
そのほか
Bife Ancho ビーフィアンチョ
と呼ばれるアルゼンチンのお肉は、和牛肉とブラジル肉のいいところを併せたようなかんじで、絶対に日本人の口にあいます。
そのほか、変り種としてカピバラ肉(!)を提供するシュハスカリアもあります。
サラダビュッフェについて
シュハスカリアのサラダビュッフェは、質も種類も日本のサラダビュッフェとは比べることができません。サラダビュッフェは、サラダだけではなく、世界各国からのチーズやサラミが楽しめます。さらには寿司まで提供するレストランもあります。
サンパウロの有名シュハスカリア、ジャージネイラ・グリルのサラダビュッフェは特に有名で、サラダビュッフェだけでも200品目以上あります。
まとめ
シュハスカリアはカジュアルに楽しめる、家族連れにもお勧めのレストランです。
霜降り肉になれた日本人ですが、赤身肉のおいしさに驚かされると思います。
日本でもバルバッコア等、シュハスコを楽しめるレストランは増えていますが、本場のシュハスコは、日本とは一味もふた味も違います。
ぜひ、ブラジルに旅行の際は、シュハスコに行ってみてください!